今夜はずっと、離してあげない。




「ひっさしぶり〜!元気だった?」

「……う、うん」

「まさか高校違うところだなんて思わなかった〜!」

「……あ、あはは」

「まあでも凛琉ちゃんは真面目ちゃんだったからね〜」

「……そ、そうかな?」




道のど真ん中で喋りかけてきた女の子たちと話し始めてしまう凛琉。


いつもだったら邪魔しちゃ悪いと思って先に帰るんだけど、なぜだか、今は帰る気になれなかった。




「あっ、もしかして、高校での葉柴サンのお友達ですか〜?」




不意に私へと視線を移したツインテールの女の子。

こてんと首を傾げて可愛く見せようと努力してるみたい。




「……そうですけど、」

「あたしたち、葉柴サンの中学の友達なんです〜!高校で離れちゃって。ねえ?葉柴サン?」

「……そ、そうなの。真生」




それにふ〜ん、と軽い相槌を返して、ほんの少し、眉を寄せる。



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