もういちど初めからー塩キャラメルとビターチョコー
うしろからこっそり近よって。
「こーら!」
頭にこつん。
ゲンコツを落とすと、涼子が頬をふくらませて振り向いた。
「いったぁーい。も、明緒ってば、なにすんのよう」
「なにすんの…じゃないでしょ。さっきから、なにやってんの、あんたは」
「べっつにィ。ただ明緒の大っきらいな藤島くんを、見てただけですう」
「うっ……」
思わず絶句するあたしを、涼子がニヤニヤおもしろそうに見てる。
くわしい事情は話してないけど。
涼子には、あたしはアイツがきらいだって、しぶしぶだけど言ってある。
なんでって、
涼子が、アイツを――藤島を――好きになっちゃったから。
藤島の名前を聞きたくなかったら、あたしは、そう素直に言うしかほかに、涼子の口をふさぐことができなくて……。
「こーら!」
頭にこつん。
ゲンコツを落とすと、涼子が頬をふくらませて振り向いた。
「いったぁーい。も、明緒ってば、なにすんのよう」
「なにすんの…じゃないでしょ。さっきから、なにやってんの、あんたは」
「べっつにィ。ただ明緒の大っきらいな藤島くんを、見てただけですう」
「うっ……」
思わず絶句するあたしを、涼子がニヤニヤおもしろそうに見てる。
くわしい事情は話してないけど。
涼子には、あたしはアイツがきらいだって、しぶしぶだけど言ってある。
なんでって、
涼子が、アイツを――藤島を――好きになっちゃったから。
藤島の名前を聞きたくなかったら、あたしは、そう素直に言うしかほかに、涼子の口をふさぐことができなくて……。