ハツコイぽっちゃり物語

半分こ


翌日の昼すぎ。
私と恋ちゃんは予定通り神社参りへ。


この時間帯でも参拝者は数えきれないくらい溢れていた。
順番を待っている間は他愛ないことばかり話している。言葉数は以前より少ないけど。


恋ちゃんと目が合うとドキドキしてしまっているのは意識しちゃってるから。
昨日の夢のおかげで目が覚めたっていうか。


『葵生先輩のことはどう思ってるの?』ともう一人の自分が質問してくる。


私が寝ている間に来ていたメッセージを見たとき、口元が綻んだ。
ほっとしたんだ。
先輩も文末にはお互いの幸せを思いやる一言を添えていた。


やっぱり先輩は優しいなあとか、
好きだなあとか、
いろいろ思うことがあったけど、
今素直に好きだと思い浮かぶ人は……。

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