ハツコイぽっちゃり物語
「千桜?」
恋ちゃんの声がしてビクリと反応した私にふっと笑う。
さっきの落胆した彼とは違ってなんだか吹っ切れてたように見えるのは気のせいかな。
てか……。
「れ、恋ちゃん?」
「んー?」
いや、『んー?』じゃないよ。
なんで手なんか繋いでるの……?
恋ちゃんと繋がれた手を交互に見ているとフッと笑う。
「まー、いいじゃん。たまにはさ。嫌だったら離すけど」
「……っ」
なにそれなにそれ!
なんかズルい。その顔ずるい!その角度も反則!
ニカッと笑ったあと、こてんと首を傾げる彼。しかも私の顔を覗くみたいに少し屈んで、若干上目遣い……。
なんか、ものすごくときめいちゃった。
嫌じゃない。嫌じゃないけど、一瞬離そうかと思った。
でも、なんかもういろいろとずるいんで、握り返した。