ハツコイぽっちゃり物語

扉を開けたことによってカランと鳴った合図とともに「いらっしゃいませ〜」と緩やかな声がお店の奥から聞こえた。


その声に心が反応する。


パタパタと小走りにやって来たのはやっぱり葵生先輩。

のはずだけど……?
なんだか雰囲気が違う。

だってメガネしてない……。


「いらっしゃい!(そら)が招待した子かな?」

「あ、はい、!」

「来てくれてありがとうね。案内するね」


笑顔があたたかいその人は多分先輩が言っていたおじさんなのかな。


それにしても声が先輩そっくり。
見た目もそっくり。

メガネ外すとこうなのかなぁ、なんて勝手に想像する。


案内された席は窓際。
店内にはちらほらとお客さんがいる。
そのほとんどが女性で、このお店は女性に人気なんだなって思った。

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