愛は惜しみなく与う【番外編】
綺麗なとこってどこよ
そう思いながら30分くらい経ったのか。えらい山道をくねくね行った気がする。


そしてバイクは止まった

どこ、ここ


「立ち入り禁止って書いてあるけど」

「ん?俺には見えない」


そう笑ってあたしの手を握って山道を歩きだす。
久しぶりに手を繋いだ気がする。

ずっと何かしら理由をつけて避けてしまってたから。



ただ無言で歩いてそして

みえた



「きれーーー!」



目の前に広がる星空
手を伸ばせば星に手が届きそう

なにここ


「何度か来た。海斗さんに連れてきてもらったんだ」

「あ、そーなん?海斗さんこんな綺麗な場所知ってんの?」


たしかになんか、好きそうやけど!
すごい、ほんまに綺麗!

周りに灯りも少ないから星が余計綺麗に見える。



「海斗さんに、大切な子ができたら、ここで告白しろって言われてた」


「……え?」


少し後ろにいた泉


あたしよりもずいぶん背の高い泉は、後ろからあたしを抱きしめた



「ありきたりな言葉しか浮かばないけど。好きだよ。ずっと大切にしたい。杏のいう好きとは違う意味の好きだ。女の子として、俺は一生かけて守りたいと思ってる。」
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