パトリツィア・ホテル



青々と広がる空と透き通る海……サンサンと光り輝く、黄金色の太陽の下。

とっても気持ち良くって、私はグーンと伸びをした。

「ねぇ、勇人。着いたね、着いたね、沖縄!すっごくいいお天気で、気持ちいいー!」

はしゃぎながら振り返って、勇人に語りかけると……彼は何やら、吹き出すのを堪えるように手で口を押さえていた。

「……何?」

「いや……だって。さっきまでの咲ちゃんの寝顔が素敵すぎて。口から溢れかえるよだれもさることながら、あの寝言はすごかった……」

「うそ!やだやだ、やめてよ……恥ずかしい!」

果てしない空の下……光り輝く太陽に照らされながら、私の顔はやはりいつも通りに嫌な火照り方をした。

「落ちる夢でも見てたの?『ひゅえー、助けてー!』って、ずっと……」

「知らないわよ、そんなの……覚えてないし!」

青々と広がる沖縄の海を前にしても、私達のそんなやりとりは変わらない。

戯れあっているうちに、何階くらいあるのだろうか……すごく高層で、メルヘンチックな赤い屋根のある、真っ白なホテルにたどり着いた。

「えっ、ここ……?すごくない?まるで、パトリツィア・ホテルみたい……」

「そりゃあね。ここもうちの系列だし」

「ああ、やっぱり」

それで、旅行会社行った次の日に予約取るなんて破茶滅茶も通ったんだ。
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