政略夫婦の授かり初夜~冷徹御曹司は妻を過保護に愛で倒す~
「仲睦まじいご様子だったのに、どうなされたんですか?」

 再三説明を求めてきた竹山に、どう伝えたらいいのかわからない。

「俺もわからないから困っているんだ。急に未来の態度が変わったんだ。なにかと避けられ、言葉数は少ない。しかし心当たりがなくて……」

 悪いことをしたなら、いくらでも謝る。だが、理由もなく謝ったとしても意味のないこと。さらに関係が悪化してしまう事態になりかねない。

 だからなぜ未来の様子がおかしくなったのか、必死に理由を考えているが答えが出ない。

「そうですか、それは困りましたね」

 さすがの竹山も考え込む。

「ちなみにいつから奥様のご様子に変化が見られたのですか?」

「そう、だな」

 未来の様子がおかしくなったのは、たしか……。

「そういえば竹山が家に訪ねてきた日を境にだ。竹山が帰った後、譲渡会に行く約束をしていたが、急に未来の体調が悪くなって中止となり、次の日から避けられるようになった気がする」

「私が専務のお宅にお邪魔した日ですか」

 竹山の箸を持つ手は止まり、少しの間考え込む。
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