リアル彼氏
あたしは鼻歌気分でゲームを進める。


それにしてもこのゲーム、ちょっと簡単すぎない?


セリフの選択肢が時々出てくる以外は、ほとんど勝手にストーリーが進んでいく。


よほどのヘマをしないかぎりバッドエンドはなさそうだ。


「そっちの方が助かるけどねぇ」


正直ゲームの内容を楽しんでいるわけじゃないあたしからすれば、ちょうどよかった。


どんどんゲームを進めて行って、その出来事をマリナに自慢してやるのだ。


画面上の2人はデートの約束を取り付けたところだ。


今はここまでしておこうかなと考えたその時だった。


スマホが震えてメッセージが届いたことを知らせた。
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