エチュード〜さよなら、青い鳥〜


「初音にあなたまで。急に結婚だなんて、四辻さんも困るわよ。それに四辻さんにだってご両親がいるでしょう?大事な息子さんの結婚が、そんな思いつきみたいに決まってしまったら悲しむわ」

一人、恵だけが冷静な意見を述べる。それを聞いて広宗は慌てて付け足した。

「もちろん、急いで決断しなくていい。さすがに考える時間は必要だろう。あ、もちろん、断ったからといって四辻くんに不利になるようなことはしないから安心して。ご両親にも相談が必要だよな。
そもそも、初音みたいな頑固娘、友達や恋人として付き合うならまだしも、嫁にするのは大変だろうしなぁ」

「お父さんひどい。それが父親のセリフ?
まぁ…結婚なんて確かに現実的な提案じゃなかったね。ごめんなさい。
…私、ピアノ弾いてくる。
四辻さん、お父さんとお話し続けてて」


初音は冷静を装い、肩をすくめ、リビングを出て行った。


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