【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書

 
 「ちょ、ちょっと!やめてください!」

 腕を掴まれて、どこかに連れて行かれそうになったその時。

 「……おい、警察だ!そんな所で女性ひとり掴まえて、何をやってるんだ?」

 「ゆ、裕太さん……!」

 裕太さんは、そう言うと、警察手帳を男の人たちに見せた。

 「え、警察!?」

 「おい行くぞ……!」

 裕太さんが警察手帳を見せた瞬間に、男たちは慌てて走り去って行った。

 「大丈夫ですか?若葉さん」

 「す、すいません……ありがとうございます。助かり、ました」

 「本当に、間に合って良かった」

 「ありがとうございました。……どうしようかと思って、困ってたので……」

 「若葉さんに何もなくて、良かったです。若葉さんのこと、ちゃんとお守りすると約束したので」

 「ありがとうございます。嬉しかったです」

 「良かった。……では、行きましょうか」

 「はい」
  
 歩きだす時、裕太さんから優しく手を繋いでくれた。



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