【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 「…………」

 「あの女性は、遠藤のことを本気で愛していたんだぞ?……例え遠藤に好きな女が出来て別れることになったとしても、あの人はずっと遠藤のことを想い続けていたんだぞ?遠藤の幸せを1番に考えて、遠藤のために、遠藤の幸せを願うからこそ。それを受け入れようとしていたんだぞ?……お前にはあの人の気持ちが、分からないのか?」

 「…………」

 「柳田。確かにお前は、それで良かったのかもしれない。……だけど彼女は、これから一人で遠藤を失った悲しみを背負って生きていくんだぞ?例え壊れかけていた関係だとしても、愛する人を失った悲しみはそう簡単に断ち切れるものじゃない。時間もかかるし、きっとこれから辛い日々になる」

 「…………」

 「……お前にもう少し、その相手を思う気持ちがあれば、きっとこんなことにはならずに済んだはずだ」

 「……すみません、でした」  

 「……お前はこれから、刑務所でもっと大変な生活になる。覚悟しとくんだな」

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