【完結】警察官な彼と危険な恋愛白書


 
 「あの、どうしてこちらで治療を?」

 「はい。実は荒牧さん、当時は建設現場の作業員として働いていて。ある時、その現場で作業中に突然、骨組みが崩れてしまったらしくて。……その際に、落下した骨組みの真下にいた荒牧さんは、逃げ遅れてしまって。頭は無事だったけど、その際に左足が挟まれてしまってね。……しばらく入院をして手術をして、なんとか成功しました。だけどリハビリを重ねてきましたが、前みたいに歩くことは困難な状態で……」
 
 「……そうだったんですか」

 「荒牧さん、前みたいに歩けないと分かってから自暴自棄になってしまってね。リハビリにも、来なくなってしまって……」

 「……そうでしたか」

 「あの、荒牧さん、何かしたんですか?」

 「いえ、ちょっと殺人事件の捜査をしていまして。……その関係者の方にお話を聞いています」

 「……そうでしたか」

 「お忙しい所、ありがとうございました」

 「……いえ」



 
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