【完結】モンスター撲滅委員会

「へえ。そう。もうボケたの?」

「ちがっ……」

「ああ、そういえばキミは。この街に越してくる前に事故にあっていたよね。階段から落ちて強く頭を打ち、そのときに記憶が欠落している」

「知ってたんですね」


今さら驚くものか。

カイくんは、わたしのこと出会う前から見ていたもんね。

それに情報を集める能力が高すぎる。

一体どこの誰に聞いてきたのやら。


「いま、思いだしたのさ」


また、なんか適当なこと言ってるけど

まあ……いいか。


「空白、といいますか。ある部分だけポッカリと穴があいている感じで。まあ。記憶がないと言っても習った漢字だとかそういうことは覚えているので、日常生活に支障ないですし。幸い大きな傷も後遺症も残らず――」

「そっかあ。だからキミ、おバカだったんだね」

「え?」

「語彙力がないのも。その事故のせいか。これまで散々イジワル言ってごめんね?」


それがイジワルです……!

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