イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
俺が未来について調べた、と言ったことを、未来から聞いているんだろう。
既に知っていたことなので、俺は一度だけ頷いた。
「詳しいことは俺も分かんないですけど、恋愛にいいイメージないんすよ、たぶんそもそも」
さっきの泣き顔を思い出す。
ごめんなさい、と、横山に言った声も。
「だから未来の昔からの夢は、普通の恋をすること、なんです。特別じゃなくていい、普通の恋を、1回できたらそれでいい。それが、あいつの口癖です」
…普通の恋、か。
腕を組んだまま視線を落とすと、少し笑えた。
自嘲ってやつだ。
…俺が一番、不適格、なんだろう。
考えれば考えるほど、その答えが導きだされてしまう。