はじめての恋。
16.




『必要だよ』

「良かった」





凌久はもしかしたら、冗談で聞いてきたかもしれない。




けど、必要じゃなかったら、


自分から会いにも来ないと思うし…

自分から手も繋がないと思う…



単に、これは私の考え方で凌久はそうだと思わないのかもしれないけど…私は必要以上に必要としている。







『こんなに好きになる予定じゃなかったよ』

「それは俺も」

『え?』

「それなりに好きだったけど…こんなに好きになる予定はなかった」



と、

凌久は言ってキスしてきた。





私は胸がいっぱいになって、涙が出そうになってしまった。





「だから、何かあったら言えよ」

『ありがとう』





もう、ダメかも…

涙を堪えるのも、限界があった。




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