はじめての恋。
8.




最後の方は、凌久くんに手を引かれるように歩いていた。




「ただいま」

『お邪魔します』





部屋に入っても、繋いだ手を離してくれなかった凌久くん。




接着剤でくっついてしまった様だった。

でも、何だか可愛く見えた。





凌久くんの顔を伺っていると、突然引き寄せられ抱きしめられた。




どうしたんだろう。

何か、気持ちの変化でもあったのかな。




恋愛初心者の私からしたら、え?え?って、感じだった。

それに、凌久くんの気持ちを読み取る方ができず、申し訳ない気持ちになった。





『凌久くん?』

「やっと2人になれた」




凌久くんはそう言った。





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