遠い記憶
平日の夜に石川さんと飲んだ。

最近の石川さんの店はバブル景気の時には飛ぶように売れた高額商品が全然売れなくなり今は倉庫が在庫の山になっているとの事。
違う商品を買い付けても以前の様には思うように売れず、かなり厳しい経営になっているとこぼした。

新しい商業ビルの店の家賃もかなり高額なので店を撤退したいが、安い家賃の店を構える資金もないと行き詰まっている様子だった。

俺は、黙って聞いていた。


石川さんは、撤退費用や借金分の金を出してくれる会社があるなら、店の全ての権利も売ると話していた。


俺は、子供が産まれた事などを話してその日は別れた。


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