【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


会長様はどこか遠くを見たままで、メガネの奥の瞳は驚きを宿している。


「なので、終わったら私が起こして一緒に帰ろうって誘おうかなって」


「いや、その必要はなさそうだな」


「え?」


「今日に限っては、眠れなかったんじゃないか?」


……と。

会長様がふんっと笑って目配せしたその先。

少し離れた場所に見えるのは保健室。

校庭に面した大きな窓が開いている。


「……な、なんで?」


肘をついてこちらを見ているどこか不機嫌そうな律くんと、ニヤニヤと笑いながら律くんの隣にいる蒼ちゃん先生。


驚かないわけがない……。

だって律くんが起きている。

いつも省エネモードで寝ているのに。

それに、こっちを見てるんだもん。
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