あなたの願い、残酷に叶えます。
女はジリジリと俺に近づいてくる。


俺はドアを背にして女から逃れようとする。


しかし、狭い部屋の中、女はあっという間に俺の前に移動してきていた。


「俺はなにもしてない! 儀式とは無関係だ! 俺はなにもしてない!」


叫んだ。


相手に言葉が通じるかどうかなんてかわらなかったけど、とにかく叫んだ。


死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!


女の手が伸びてくる。


俺はキツク目を閉じた。


殺される……!
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