あなたの願い、残酷に叶えます。
見ると景子の部屋の電気が消えている。


一瞬にして嫌な予感が胸をよぎった。


「景子どうしたの?」


「電気が急に消えたの!」


「落ちつけ景子。画面上にはまだなにも見えないから」


混乱している景子に航大が声をかける。


「とにかく電気を付けて!」


あたしの声に景子は頷き、椅子から立ち上がった。


ドアの横にあるスイッチに手を伸ばし、何度か押してみている。


しかし、明かりはつかなかった。


「なんで、どうして急に!?」


カチカチと乱暴にスイッチを押す景子。


そんな景子の真横に白いワンピースの女が立っているのを、あたしは見た……。
< 90 / 244 >

この作品をシェア

pagetop