覚醒者3号-最終調査報告-
俺が、重要な事を見落としていた事に気づいたその時。

「ぐぁあぁぁああっ!」

背後で悲鳴が聞こえた。

その場で待機していたブラヴォーチームの6人。

その6人が、紅蓮の炎に包まれている。

「…廃棄場では黛さん達が世話になった」

そこには、右手に炎を宿した忌々しい小僧が立っていやがった。

小山田哲平…覚醒者3号…!

「くそ…黛の瞬間移動で背後に回りこみやがったか…!」

俺は再びハンドシグナルで、アルファチームに発砲指示を出そうとして。

「うおぁああっ!?」

小山田の放つ炎の波に怯んだ。

炎の直撃を受けた訳でもないのに、その熱風だけで呼吸さえも止まる。

これが、機関の生み出した覚醒者の中でも最強と謳われる、覚醒者3号の力か…!

「お前らがここにいるって事は…ここは機関本部への地下通路と考えて差し支えないようだな」

拳を握り締める小山田。

「洗いざらい吐いてもらうぞ…!」


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