子犬系男子の甘い溺愛が止まらない
「穂乃実ちゃん、ありがとう。 次は天馬くんね」
生徒会の既存メンバーが大きな拍手を送って、みんなの視線が天馬くんの方へと移る。
「えーっと、天馬央翔です! 庶務係として綾瀬会長をサポートします! よろしくお願いしますっ」
真面目に自己紹介を始めたかと思えば、やっぱり天馬くんは天馬くんで……
いつも通りのテンションで、ウインクまで飛んできた。
気のせい……じゃないよね?
「天馬くんの初花先輩愛は相変わらずすごいね」
天馬くんの隣の席になった絢ちゃんが楽しげにツッコミを入れる。
「もちろんですよ! 綾瀬会長を好きな気持ちは誰にも負けません」
「ですって、藤ヶ谷先輩」
「……俺は別に」
「ぜーんぶ顔に出てますよ?」
何やらわたしの知らない中で、生徒会室は盛り上がっていた。