ドラム女と男達


私と麻耶は目を合わせ、同様する。


2人だけの会話に、ハスキーな声がひとり混じった。


「秋、おまえバンドやりたくねーのか?」


私は窓から恐る恐る顔をちぢこめ、
後ろをみた。

するとやっぱり リョウ。

しかし、この間まで 茶色だった髪が一変して
派手な金髪で、エクステのように3、4箇所黒が入り混じっていた。


「ちょ、何その髪!!」
「俺の話はスルー?!やっぱしたくない?」
「あ、いや、うん・・・まあ、気はすすまないけど・・・」
「まあ、いいや。今からちょっときて!」
そういってリョウは私の手を掴み、無理やりどこかに連れて行った。

リョウはいつも無理やりだ。
人のことはちっとも聞かない。いわゆる自己中ってやつ。
だけどリョウの周りは、もう慣れている。
この自由気ままなペースのどこに 女は虜になるのかなあ・・・?








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