かわいいキミには甘い言葉を。
朝が苦手な俺。
だけど、俺には早く起きなきゃいけない理由がある。
適当にご飯を食べて、軽く寝癖を整えるついでに、ちょっと伸びてきた前髪を左サイドに流す。
教科書なんかが入ったリュックを背負って向かう先は、一軒隣の幼なじみの家。
「あら、光汰くん。いつもごめんね。華が迷惑掛けて・・・。」
「いや、全然大丈夫ですよ。」
なんたって、華を独り占めできる唯一の時間なんだから。
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