東京ヴァルハラ異聞録
~御徒町駅周辺~


食事を終えた俺達は、侵攻部隊がいるという場所へとやって来た。


上野駅が見える大通り。


そこへ行くまでにある、光のカーテンのような物が、光の壁だという事は見ただけで理解出来た。


それも気になったけど、俺の所持金がかなり増えている。


PBTを見ながら、10000を超えている所持金が不思議で首を傾げていた。


「どうしたの昴くん。さっきからPBTを見てさ」


美佳さんにそう聞かれて、俺はPBTを見せた。


「いえ、俺の所持金が凄く増えてるんですけど、理由がわからなくて。前に見た時はもっと少なかったのに、光輝を倒した後、急に増えたんですよね」


「そりゃあそうだろ。俺達は強さに応じて『賞金』がかけられているからな。普通の戦闘じゃなく、決闘で勝った時にその賞金が獲得出来るんだ。だから光輝にも賞金はあった。それだけだよ」


悟さんの説明を受けて、俺と美佳さんは「へぇ」と声を出した。


決闘って、勝者への恩恵がかなりあるんだな。


悟さんのおかげとは言え、勝てて本当に良かったよ。


一つの疑問が解決した頃、悟さんは誰かを見付けたようで。


俺達を連れて、その場所へと向かった。
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