東京ルミナスピラー
「わかりました、今すぐ行きます」


顔を洗いたかったけど、そんな悠長なことを言っていられる状況じゃない。


エレベーターを待って降りている時間も惜しい。


日本刀を取り出して窓を斬ると、俺達はそこから飛び降りて秋葉原駅へと向かった。


と言っても、線路はすぐ近くにあるからあっという間に到着するんだけど。


駅のホームには大和さんを始め、何度も見た人達がキングを守るように展開していた。


「大和さん、ポーン達はまだここには来てないんですか?」


「遅いで寝坊助! ああ、見ての通りや。線路を破壊しとるから、多少は時間を稼げるやろうけど、相手はただの鬼やない。ポーンとナイトや。これくらい簡単に飛び越えて来るやろうな」


浅草橋駅方面を見ると、大和さんの言う通り線路が途中で落ちている。


普通の鬼なら、これでかなりの効果があるだろうけれど、ポーン達が相手では気休め程度ということか。


「まあ、俺達が来たからには大船に乗ったつもりでいろっての。ポーンどころか、アリ一匹通さねぇぜ」


「私も、『篠田武久の娘』じゃなくて『楠本夕蘭』だってことを知らしめなきゃね。クソ親父の名前なんて、私にはいらないってさ」
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