東京ルミナスピラー
「化け物……赤黒い、鬼みたいだけど鬼とは違う化け物が……舞桜様を食ったんだ。俺は吹っ飛ばされてこのザマだ。灯は多分……俺が来た時にはもう」


少し混乱しているようだったけれど、一つ一つ整理するように頭を抱えて話した宗司の頭にポンと手を置き、部屋の中を改めて見回す。


「まさか……例の化け物が灯と舞桜を食ったってことか。唯一の救いは……二人とも、復活が出来るってことだな」


部屋の中を見ても血痕がない。


つまりそれは、光の粒に変化したという証拠だ。


「それにしても、ピンポイントで灯ちゃんがいるこの部屋を狙って、化け物が侵入したってわけ? まあ、偶然外にいた化け物に、舞桜が見られたのかもしれないけどさ。あの子、普段は結構ぼんやりしてるからさ」


舞桜ほど強い人が、あっさりと食われてしまうくらい化け物は強いということか。


宗司も大怪我を負ったわけで、目撃証言からそれは友里とは大きく異なる。


引き裂かれた灯の服が床に落ちている。


……何か嫌な予感がする。


この部屋の違和感が、俺にこれ以上首を突っ込むなと言っているかのようで気持ちが悪い。


俺は……何かを見落としているんじゃないか?


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