東京ルミナスピラー
大和さんの言葉に、俺は耳を疑った。


いや、それは俺だけではなく、宗司も驚いた様子で。


そう言われる理由が全くわからない。


「いやいや、ちょっと待ちなよ。なんで葵と宗司が反逆者なのさ。こいつらは一度も西軍を裏切ったことなんてないよ! 私は知ってるんだかんね!」


「葵も宗司も優しい! 裏切るなんてしない!」


吹雪さんと蘭子が俺達の代わりに反論してくれる。


こういうのは素直に嬉しいと思えるけど。


「そう、そういうとこや! 葵少年に同行してみてわかったが、お前さんの周りには人が集まるみたいや。敵も味方も関係なくな。浜瀬さんもそれはわかっとる。せやから、他軍と結託して篠田さんを亡き者にしたのは葵少年とその仲間やと思っとるわけや」


なんてめちゃくちゃな理屈なんだ。


そんなことをして、西軍が弱くなれば攻め込まれる。


俺自身にも被害が及ぶのに、そんなことをするはずがないじゃないか。


さっきアジトに戻った時に誰もいなかったのは、運が良かったんだな。


「ありえねぇだろ。そんなことしてなんの得があるんだよ。ちょっと考えればわかることだろうが」


宗司が反論すると、大和さんは通りで戦う人達を見下ろしながら目を細めた。


怒号、悲鳴、罵り合う声。


武器と武器が交わり、そして命が散る戦場を寂しそうに。
< 535 / 1,486 >

この作品をシェア

pagetop