東京ルミナスピラー
轟音と共に、巨大な塊が降ってくる!


あんな物が地表に直撃したら……どれだけ巨大なクレーターが出来るんだ。


「ルークか。貴様、ルークを召喚出来るほどの力を蓄えていたか」


「この街にはまだルークは早い……多くの死者が出るだろう。だが、黒井という鬼の王が生まれてしまった以上、無理矢理にでも強くなるしかない! これは……賭けだ!」


ドンッという激しい音と共に、地面が揺れる。


まるで巨大地震のような振動と衝撃が、身体全体に伝わるけれど……不思議と街が壊滅するような衝撃ではない。


「吹雪さん! 早く逃げてください! あの二人は俺が助けて名鳥さんの所に送り届けます! だから、葵を連れて早く!」


高山真治の声で、ビクッと怯えたように俺を抱え上げる吹雪さん。


それを見て、黒井はニヤニヤと笑いながら腕組みをしている。


「あの娘……名鳥のガキだな? なるほど、津堂め。相変わらず胸糞が悪くなることを考える。いいことを教えてやろう。あの娘は今までに何度、怪物になった? 津堂の実験体で、ポーンの細胞が適合したやつは……三度か四度くらい怪物になれば元には戻らない。完全に自我を失って、別の生き物へと変わるだろう。治す方法はないぞ」
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