東京ルミナスピラー
しばらくして、喫茶店を出た拓真。


「おい、拓真。今、お前が会っていた女……」


壁に持たれて、拓真が出てくるのを待っていたであろう舞桜が声を掛けた。


「ああ、美智っていう知り合いさ。しばらくぶりに連絡が来たから会ってたんだけど……なんで舞桜がここにいるんだよ」


「そ、それはどうでもいいだろ!? あれは北軍浄化会の教祖だぞ! 拓真はわかって会っていたのか!?」


舞桜がそう言うと、拓真は足を止めて。


ゆっくりと空を見上げて首を横に振った。


「言っただろ? 俺はめんどいのは嫌いなんだよ。それに美智は……俺に助けてくれとは言わなかった。だったらこれは、どこにでもあるただの喧嘩だろ。俺には関係ねぇ」


「いや、葵が捕まったか殺されたかわからないんだぞ!? それでも関係ないって言うのか!?」


「ああ、関係ない。元はと言えば、勝手にキングを破壊させた名鳥さんへの恨みから始まってんだ。恨まれる可能性なんて普通にあっただろ」


そう言って歩き出した拓真に、舞桜はさらに続けた。


「拓真の馬鹿! わからず屋! もう嫌い!」


その言葉にも、一瞥もせずに手を挙げてみせただけの拓真。


弟分のような葵と、慕ってくれている是松。


こういう面倒なことになるから、拓真は乗り気ではなかったのだ。
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