翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?


「なんで翔ちゃんが持ってるの?」


「それが歩いてたら笹がこの辺にブスッて」


人差し指をこめかみに当てて、無邪気に笑うから釣られて笑ってしまった。


「そしたら目線の先にこれが揺れてて」


「それ、ほんと?」


「ほんと」


あの時、うんとせいいっぱい背伸びした。
この願いを本気で星まで届けるつもりで背伸びした。


それなのに、それがまさか翔ちゃんの目線の高さだったなんて。


「叶うよ」


「え?」


「この願い事、俺が叶えてやるから」


「……うん」


息もできなくなって、返事のひとつがやっとだった。にやけた顔、見られちゃったかな。
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