『おばあちゃんの贈り物』-許嫁(いいなずけ)とか意味わかんない-
Lesson2.親戚相あわれむ
Lesson2.親類相あわれむ

 4月2日。ど快晴(ピーカン)
 ゾンビがウチにやってくる!
 おばあちゃんの代わりに!

 * * *

 日ごろから『本家筋に男の子がいないなんて』とかって。
 時代おくれなことで責められているお父さんは『いいの、いいの。言わせておけば』っていうコトナカレ主義だから。
 NOって言わなかったんだろうな、と思うけど。
 ほとんど会ったこともない親戚の子の世話を実際おしつけられるお母さんが、かわいそうじゃないの?
 夫として、それってどうなの?
 ああ…
 早くおとなになりたい。
 おとなになって家族問題の多数決会議に加わりたい。

 働いてお給金をもらうようになったら『春加(はるか)にも発言権を与えます』って。
 お父さんは、そういうところだけ楽しそうに【父の権限】てやつを振りかざすから、今回あたしに発言権はなかった。
 なかったから、ゾンビは(うち)で暮らすって決まっちゃった。
 でも。
 おばあちゃんの部屋で、だよ?
 みんな、こんなにあっさり、おばあちゃんを忘れちゃうの?

 部屋が空きました。
 そこ、使わせて。
 どうぞ、どうぞ。

 おかしいでしょ、そんなの。

 しかもあいつは、おばあちゃんのお通夜で寝っこけたやつなんだよ?
 待っててね、お母さん。
 お母さんが反対できなかったのなら、あたしが追い出してやる。
 いびりたおして、すぐに追い出してやるから。
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