幸せの鐘

この人有名人か何かかな?



私テレビをあまり見たことがないから
有名人がわかんないんだよね・・





そしてその視線は私に向けられて
初対面の人たちに罵声を浴びせられてる。




「悠馬、和希。」



「はい。」



「すぐに。」




外に出て付き人みたいな人が
一人から二人に増えた。




若と呼ばれる人の周りには
イケメンしかいないのだろうか。




返事をした悠馬さんと和希さんは
私の荷物を持ったまま群衆の中に
入っていった。




私の荷物・・・




「早く乗れ。」



「え?」




いつの間にか私達の前に黒塗りの高級車が
止まっていて若さんは後部座席に乗り込んでる




どうしたらいいかわからないでいると
若さんが乗るドアを開けて閉めていた
今度はダンディな男性が私の方の
ドアを開けてくれた。



「どうぞ。」


「ありがとうございます。」




恐る恐る乗り込むと若さんは目をつぶってる




うわぁ・・横顔も綺麗・・




「俺は新崎蒼汰。

蒼汰でいい。」



急に話しかけられてじーっと顔を
見つめてしまった。



「はい・・


呼び捨ては無理なので蒼汰さん・・?」



「さん、は無理。」



「じゃあ。。蒼汰君で。。」



「それでいい。」



そう言って蒼汰君はまた目をつぶった。



私は車の窓から見える夜の街の
景色を眺めた




私これからどうなるんだろ・・



何も警戒しないまま乗っちゃったけど・・
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