幸せの鐘

妹さんが助かったんならこれで終わりでいい



「ほんとにいいのか?」



「うん。

私はこれからも蒼汰くん、悠馬くん、和樹くんが仲良く笑っててほしい…」




「杏はほんと優しいな。」





蒼汰くんは悠馬くんの所に歩いていった。




「悠馬、これだけは。」




バキッ!




「これで許す。行くぞ。」




蒼汰くんにお姫様抱っこをしてもらって
車に乗ってそのまま病院。




口の中が切れてて本当は話すだけでも痛い・・





「いつから悠馬くんの事わかったの?」



「杏に話したときもずっと和希がいろいろ
調べてたんだ。

最近悠馬がおかしかったからな。
そんな俺達の動きに気付いて
早く行動したんだろうな。」



「妹さんは?

怪我はなかった?」



「あぁ、無事だったよ。

親元にちゃんと帰した。」




よかった。




悠馬君も気が気じゃなかったよね。



実の妹を守るために組を一時的にだけど
裏切った。




だけど私を守ってくれた。




悠馬くんは新崎組にとっても
蒼汰くんにとっても大切な存在。




悠馬君ならこれからも大丈夫だよね。
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