ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「先に事務所に入ってた彩葉に無理矢理連れてこられてさ。小4の頃だったかな」

「ええっ⁉ 小4で⁉」



決して悪い事務所ではないのだけど、「レッスン漬けの日を送るくらいなら星を眺めていたい」と思い、所属の話も出ていたが断ったのだ。



「実は、俺が宇宙や星にハマったの、彩葉の影響なんだよね」

「えっ! じゃあ彩葉さんは宇宙系女子なの⁉」

「うん。俺以上に」



口をあんぐり開けて驚いている明莉。


お泊まり会で光野さんが口にしていた、宇宙系◯◯は、実は彩葉がやっている。

度々SNSに、ネイルアートやコーディネートを上げていて、宇宙好きの人から好評を得ているらしい。


今日も上下黒色の服だったけど、よく見たら上着が宇宙柄だった。またSNSに上げるんだろうな。



「名刺もらってたけどさ、嫌なら無理して行かなくていいからな。興味があるんなら行ってみてもいいけど……何かあったらすぐ言えよ」

「う、うん……」



うっ……まだ匂いが残ってる。

昔からスキンシップは激しいから慣れてはいるけれど、匂いだけはまだ慣れない。


身内だから大きな問題にならないとはいえ、一応芸能人なんだから、周りの目を気にしろっての。
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