ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
推しができました。
翌朝。



「よし! バッチリ!」



玄関にある鏡で全身をチェックする。

制服も乱れなし! 髪型もバッチリ!


最後に、忘れ物がないか念入りに確認し、少し早めに家を出た。

セットした髪が乱れないよう、ゆっくり自転車を漕ぐ。



「あ、水沢くん! おはよう!」

「ん……? あぁ、北松さんか。おはよう」



学校に着いて自転車置き場に向かうと、ちょうど自転車を停めている水沢くんと遭遇した。


前回は眼鏡をかけていたから、一瞬、誰? って反応されたけど、覚えててくれてたみたい。


あ、そうだ!
せっかくだし作戦の出来栄えを聞いてみよう!



「水沢くん! この後ちょっと時間ある?」

「あるけど……何か用?」

「ちょっと聞きたいことがあって。中庭でいい?」

「う、うん……」



到着して早々、突然のお誘いに不審がる彼を連れて中庭へ。

ベンチに座り、詩恩との関係とこれまで練ってきた作戦について話した。



「なるほど。だから今日は雰囲気が違うのか」

「うん! どうかな? あざとい女の子に見える?」
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