ライオン少女は宇宙系男子を落としたい
「……詩恩は本当に地球人ですか」

「は?」

「本当は他の星から来たスパイなんじゃないの?」

「何言ってんだ。俺は地球で生まれて地球で育ちました。スパイって宇宙人かよ」



「行くぞ」と腕を引っ張られて、お化け屋敷の前を通過。

ボディタッチ作戦がぁぁ。
……そろそろ最終兵器の出番かな。




「ねぇねぇ! この服似合いそうじゃない⁉」

「ずいぶん透けてるね。これを着ろと?」

「うん! レディースだけど、華奢だから入ると思う!」



女性服売り場に移動し、黒いシアーシャツを勧めてみた。

さっきのヘアピン似合ってたし、きっとこの服も似合うと思う!



「着てみたよ。どう?」

「……!」



試着室から出てきた詩恩に息を呑んだ。


なんて美しい……!
色白だから黒い服が映えるぅぅ。

あぁっ! 腕が少し透けてるのが色っぽくてたまらん!



「美しいです詩恩さん……♡」

「わかったからその顔やめろ。あと、語尾にハートをつけるな」



シャッと試着室のカーテンが閉まる。

……なんか暑くなってきた。
ちょっと興奮しすぎたかな。
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