これを愛というのなら
ーーー6年後。


カウンター席で、お互いの腰に手を回して戯れていた私たちの所へ。


「ただいま!」


今日も元気な三つ子が帰って来る。

おかえり、と言えば……


「また、パパとママがイチャイチャしてる!!!」


「ホントだ!またチュッチュッしてたんでしょ!」


おませな愛と幸に、突っ込まれる。

誠はクールで、、、


「……いつものこと。愛ちゃんも幸ちゃんも、いちいちうるさいよ!」


変わらない、お決まりの光景に蓮と瞳を合わせて微笑んで。


「パパとママが仲良しだったら嬉しいだろ?」


カウンター席から立ち上がって、子供たちの目線に蹲んだ蓮は、一人ずつ頭を撫でると、


「うん!すごくうれしいよ!」


満面の笑顔をくれる。


クールながらも一番の甘えん坊な誠が、蓮の横に蹲んでいた私に抱き付いてきて。


「今日、愛ちゃんがね。たくやくんに追いかけられてたから、守ったんだよ!」


「うん!やめてって言ってるのに追いかけられたの。誠くんがね、追いかけないでって言ってくれたの!」


蓮と視線が絡まって、微笑んでしまう。


誠は偉いぞ、と蓮が言うと。


「うん!男の子だから、愛ちゃんと幸ちゃんを守るのが僕の役目でしょ?」


うん、そうだね。


誠の頭を撫でると、無邪気な笑顔をくれる。


「じゃあ、ママは誰が守るの?ママも女の子だよ!」


「ママはパパが守るよ」


「ちゃんと守ってね!ママを泣かせたら幸が許さないよ!」


蓮と瞳を合わせて吹き出してしまうと、愛も許さない!

真剣な表情で言うから、堪らなく可愛い。


「泣かせたりしないよ。ママは誠と愛と幸と同じで大切で、大好きだから」


うん!約束だよ!と、愛と幸に小指を出された蓮は、二人と指切りをして、


「唯ちゃんが今日もおやつ作ってくれてるから、じいじとばあばのお家に行って、食べておいで!」


蓮が順番に頭を撫でながら言うと、うん!と3人が同時に頷いて。

店の扉を開けた背中に、宿題ちゃんとするのよ、と声を掛ける。


3人が隣に行って、二人になってーー。


「愛と幸は…おませだな。特に幸」


「そうだね。誰に似たんだろうね?」


蓮をチラッと見ると、俺か?

他に誰がいるの?と立ち上がって、カウンター席に座ると、

お前な……

溜め息交じりに呟いたかと思ったら、思いっきり脇腹を擽られて、擽り返しての合間に。


「誠は、梓に似て甘えん坊だけど?」


「クールな所は蓮でしょ?」


うるせぇ!とまた擽り合いが始まる。

切りがない戯れに笑い合って、蓮の腰に腕を回すと、触れるだけのキスをくれる。


「今日は、甘える日だろ?」


「そうだけど……」


「何をして欲しい?」


「もう……私の答え、わかってて訊いてるよね?」


「よくわかってんじゃねぇか!子供たちが寝たら、たくさん甘やかしてやるからな」


頭を撫でてくれた蓮に、もう一回、と言えば、優しく微笑んで、椅子の背凭れに片手を置いて、顎をクイッとして、唇を重ねてくれる。



子供が産まれて6年経っても、蓮と私のスキンシップの激しさは変わらない。


おはようのキスも、行ってらっしゃいとお帰りのキスも、おやすみのキスも。


暇さえあれば…二人きりになれば…蓮からか、私からかは様々だけど抱き付いて。

どちらかが抱き付くと、微笑み合ってキスを交わす。


きっと、何年経っても何十年経っても変わらない。


そして、頼りになって優しくて、店が忙しくても……子育ても家事も協力してくれるパパな蓮。



蓮に気付かない間に恋をして。

お互いの気持ちを確め合って。

同じ時間を刻めるようになった瞬間から、毎日、毎日ーー蓮を好きになってる。


それでも、きっと。

明日も明後日も、もっともっと蓮を好きになる。


この好きに終わりなんてないって思えるくらい。

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