不器用同士
恥ずかしくて、当分本音は伝えられないけどね。
「じゃあ、お兄ちゃんって呼べよ」
なにがじゃあだよ。
素直に感謝を伝えるとすぐこれだ。
「どれだけお兄ちゃんって呼ばれたいのよ」
「それはな!誰しも一人っ子の男が憧れるんだよ!可愛い妹からお兄ちゃんって呼ばれたいものなんだよ!!」
呆れながら言う私と電話口から聞こえる大声。
「きっも」
「辛辣だな、おい!」
このキャラブレブレ男め。
お兄ちゃんってワードに情緒が乱れやすい優也に何度引いたことか。
普段は黙ってたらイケメンなのに勿体無い。
優也と話してたらもう学校近くのコンビニまで着いていた。
「じゃあ、もう切るよ」
「ちょっと待った!近々、そっち行けるから。楽しみに待ってろよ!」
「はいはい、じゃあね」
お兄ちゃんお兄ちゃんうるさいやつの電話を切り、コンビニに入る。