年上幼なじみのあぶない溺愛



 けれど、今日の放課後も勇気を出したほうだ。

 いくら望美ちゃんがいるからとはいえ、春哉くんと一緒に学校で勉強をするなんて……誰かに見られたら、なんて思われるかわからない。


 図書室に人は少ないだろうけれど、ゼロとは言い切れないのだ。

 それでも勇気を出して、学校でも春哉くんに近づけられるようになりたいと思った。


 春哉くんは怖がる私を見て、『志羽を傷つけようとする人間は俺がぜったいに許さないよ』と言ってくれたけれど、私が春哉くんにふさわしくないから、それを良く思わない人がいるのだ。


 春哉くんが私を守ろうとしてくれるのは嬉しいけれど、逆に周りからの春哉くんの好感度が下がったり、傷がついてしまうかもしれない。



「じゃあ気をつけて登校するんだよ」
「うん……!また放課後、図書室で!」


 学校で春哉くんと会うのは怖いという感情もある一方で、楽しみだという感情も芽生えていた。

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