天魔の華は夜に咲く
天界の門は閉じられた。
階段を降りると、魔界に繋がる歪みを見つけた。
進むと空間が歪み、魔界の景色が見えてきた。
_帰ってきた・・帰ってこれた・・ラファエルのおかげで。フォルノスと一緒に・・。
ちらりと見上げると目が合った。
「なんだ」
「えっと・・」
_本当にどっちなの?わけわかんないよぉ。
背中に翼が生えているのだ。ラファエルでもないし、フォルノスでもないような感覚に陥った。
困り果てていると、ニヤリと笑われた。
「ラファエルとフォルノスは同じ存在だ」
「同じ存在って・・」
「ラファエルは昔、自分の力を魔界に落とした。そして分身の俺がその力を使っていた、という事だ」
「うう、やっぱり意味不明・・」
「馬鹿に言ってもわからんか」
「酷い!フォルノス!」
「俺はラファエルだが」
「え!?そうなの!?じゃ、じゃあフォルノスは・・・もういないって事?」
しゅんと落ち込んだセンジュの頭をくしゃりと撫でた。
意地悪な顔をしている。
「その信じすぎる性格は・・いつまで経っても変わらんな。俺が間に合わなかったらお前はミカエルのコレクションになっていただろうな」
「え!?」
_フォルノスだ!この性格は絶対にフォルノスだ!
頬を膨らませ怒っていると、遠くから馬に乗ってくる誰かを発見した。
「おーーいっセンジュ!!って・・フォルノス!?なんで一緒なんだ!?」
「あ、セヴィオ!」
遠くに見えたのはセヴィオの姿だった。到着すると馬から降り嬉しそうにセンジュの手を握った。
「良かった!階段に異変があったってすぐに知らせが来たからあんたが帰ってきたんだと思って」
「セヴィオ!パパは!?」
「ああ、今はだいぶ良くなって元気になさってる。てか・・マジ・・お前が無事で良かった」
「あ・・うん。結構危なかったけど」
「やっぱりか!?ああ、俺もついて行けばよかった」
とセヴィオはがっくりしている。気疲れしたのだろう。ずっと無事を願っていたのだ。
センジュは自分の背中の小さな羽根を指さす。
「この背中の羽根全然役に立たなかったよ。門をくぐった瞬間に捕まっちゃって・・」
「あ?マジかよ。天使のやろう・・てか、その羽根引っこ抜くか。目障りだろ?」
「出来るものならそうしたいくらいだよ!」
冗談交じりの会話にフォルノスが入ってきた。
鬼畜そうな笑みを浮かべている。機嫌が悪そうだ。
「俺がやってやろうか」
「え・・あ、今はちょっとやめとく・・アハハ」
「臆病者め」
「そんな事より、パパに報告しないと」
セヴィオはその件について真剣に頷いた。
「ああそうだな。あとルキの話も」
「見つかったの!?」
「ああ・・今はエレヴォスに尋問させてる」
「そうなんだ・・」
_勘違いで終わるといいんだけど・・。
まだまだ心配事は尽きない。
一安心をつく事さえもままならない状況だ。
「とにかくパパの所へ!」
「ああ。・・ていうか」
セヴィオはフォルノスの姿を凝視した。背中に立派な羽根が生えているのだ。
「その姿の事も早く教えてもらいたいしな」
「言いふらしたくはない」
フォルノスは吐き捨てる様に言って先に向かった。
「生きてると思ったら相変わらずだな」
「うん・・ほんと」
_でも本当に良かった・・フォルノスが生きていただけで。こんなに力がみなぎる。
嬉しくて自分の手を握り締めた。
階段を降りると、魔界に繋がる歪みを見つけた。
進むと空間が歪み、魔界の景色が見えてきた。
_帰ってきた・・帰ってこれた・・ラファエルのおかげで。フォルノスと一緒に・・。
ちらりと見上げると目が合った。
「なんだ」
「えっと・・」
_本当にどっちなの?わけわかんないよぉ。
背中に翼が生えているのだ。ラファエルでもないし、フォルノスでもないような感覚に陥った。
困り果てていると、ニヤリと笑われた。
「ラファエルとフォルノスは同じ存在だ」
「同じ存在って・・」
「ラファエルは昔、自分の力を魔界に落とした。そして分身の俺がその力を使っていた、という事だ」
「うう、やっぱり意味不明・・」
「馬鹿に言ってもわからんか」
「酷い!フォルノス!」
「俺はラファエルだが」
「え!?そうなの!?じゃ、じゃあフォルノスは・・・もういないって事?」
しゅんと落ち込んだセンジュの頭をくしゃりと撫でた。
意地悪な顔をしている。
「その信じすぎる性格は・・いつまで経っても変わらんな。俺が間に合わなかったらお前はミカエルのコレクションになっていただろうな」
「え!?」
_フォルノスだ!この性格は絶対にフォルノスだ!
頬を膨らませ怒っていると、遠くから馬に乗ってくる誰かを発見した。
「おーーいっセンジュ!!って・・フォルノス!?なんで一緒なんだ!?」
「あ、セヴィオ!」
遠くに見えたのはセヴィオの姿だった。到着すると馬から降り嬉しそうにセンジュの手を握った。
「良かった!階段に異変があったってすぐに知らせが来たからあんたが帰ってきたんだと思って」
「セヴィオ!パパは!?」
「ああ、今はだいぶ良くなって元気になさってる。てか・・マジ・・お前が無事で良かった」
「あ・・うん。結構危なかったけど」
「やっぱりか!?ああ、俺もついて行けばよかった」
とセヴィオはがっくりしている。気疲れしたのだろう。ずっと無事を願っていたのだ。
センジュは自分の背中の小さな羽根を指さす。
「この背中の羽根全然役に立たなかったよ。門をくぐった瞬間に捕まっちゃって・・」
「あ?マジかよ。天使のやろう・・てか、その羽根引っこ抜くか。目障りだろ?」
「出来るものならそうしたいくらいだよ!」
冗談交じりの会話にフォルノスが入ってきた。
鬼畜そうな笑みを浮かべている。機嫌が悪そうだ。
「俺がやってやろうか」
「え・・あ、今はちょっとやめとく・・アハハ」
「臆病者め」
「そんな事より、パパに報告しないと」
セヴィオはその件について真剣に頷いた。
「ああそうだな。あとルキの話も」
「見つかったの!?」
「ああ・・今はエレヴォスに尋問させてる」
「そうなんだ・・」
_勘違いで終わるといいんだけど・・。
まだまだ心配事は尽きない。
一安心をつく事さえもままならない状況だ。
「とにかくパパの所へ!」
「ああ。・・ていうか」
セヴィオはフォルノスの姿を凝視した。背中に立派な羽根が生えているのだ。
「その姿の事も早く教えてもらいたいしな」
「言いふらしたくはない」
フォルノスは吐き捨てる様に言って先に向かった。
「生きてると思ったら相変わらずだな」
「うん・・ほんと」
_でも本当に良かった・・フォルノスが生きていただけで。こんなに力がみなぎる。
嬉しくて自分の手を握り締めた。