綺桜の舞う
……いや、かわいいな、本当に。
見てるだけでこんな幸せな子いないって思う、本当に。
俺のために水着選んでるんだよなって思うだけで、もうお腹いっぱいなわけだけど。


「水着……セパレートの方が好きかな……いや、でもワンピースも可愛いよね」
「叶奏細いから体型隠れるやつの方がいいよ。
貧相に見える」
「え、なんか直球すぎない?」
「いや、胸はあるけどその他に肉がついてないから……見てるこっちが不安になるんだけど」
「そんなの、湊くんだって贅肉なさ過ぎて腹筋割れてるクセに」


ぷくーっと口を膨らませつつも、体型を隠せそうな水着を選び出す叶奏。
……ほんと、素直だな。


最近、叶奏がどんどんちっちゃく見えてきて、よくよく聞くと150センチしかないから、いつもローファーはインヒールだし、普段の靴もバイク運転する日以外は厚底らしい。
最近の叶奏はこの前の戦いで怪我したところが治ってなくてその上転ばれたら困るから、って事でヒールは避けてもらっている。
……すると、本当に小さい。
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