綺桜の舞う
……メンヘラ。
やきもち、かわいいけどさ。
すごい申し訳ない気持ちになる。


「告白されて嬉しかったの、叶奏だけだから」
「あの子も嬉しかったんでしょ、付き合ってたんだから」


あぁ、ダメだ、圧倒的病み落ち。
俺の目見ないし。


それから20分以上を2人で無言でフラフラするだけで終わって、姉貴から連絡が来て帰ることになった。


「2人とも、なんか空気重くない?」
「気にしないで。ちょっと色々あった」
「あー……もしかして真子のこと見たの?私も見かけたけど」
「……うるさい、その名前出さないで」
「あーあ、あっちゃったんだ、やってんねー。
嫌だよねぇ、彼氏とデート中に元カノと遭遇とか」


この女もペラペラペラペラ1人で話し続ける。
鬱陶しいったらない、というか困る。


叶奏の雰囲気がどんどん下がっていく。


「……菜那さんは、そういう時どうしますか?」
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