綺桜の舞う
「でも、蛍、ママのこと好きだから」
「……うん」
「それに、またそのうち一緒に住み始めるでしょ?」
「……ん?」
「へ……同棲、とか、結婚、とか……もしかして、ない?」
「……え、いやっ、ある、あるある、ごめん……あの、ごめん」


一瞬フリーズした顔で、そのうちボボボッと顔を赤くする朔。
……蛍、何か間違ったこと言った?


「と、とにかく。別れるわけじゃないし、ずっと一緒にいるし、……家族との時間、大切にしよ。
俺も、親いないと、ダメってわかってるから尚更」
「……うん、わかった」


蛍は朔にギュッと抱きついて、その勢いで朔のことを押し倒しちゃったけど、朔は何も言わないでギュッてしてくれて。
蛍たちは、チュッとキスをして、目を閉じた。


「朔、」
「ん?」
「好き」
「……俺も好き」
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