綺桜の舞う
「そうか」
「えぇでは。早速」


相手の総長の合図で向こうの奴らが動き出す。


「潰せ。伊織達が帰ってくるまでに、片付けろ」


こうして、戦争は始まった。
戦力は五分五分、ただし、向こうの総長だけはかなり強い。
……戦い方が、組の人間のそれだ。


俺は蛍に二階にいくように言って、総長の前に立つ。


「なんですか?俺の相手でも?」
「相手が組の人間だと分が悪いなってな。
俺でも、他の奴らのための足止めぐらいにはなるだろうと思って」
「へぇー、よく気づきましたね。ところで、戦ったことないらしいですけど大丈夫ですか?」
「盗聴とかいい趣味だと思うよ」
「幹部室でいちゃつくのもどうかと思いますよ」
「それ、次言ったら、殺す」
「君にそんな物騒なこと、できますか?」


次の瞬間から繰り出される攻撃をかわして後ろに下がっていく。


「躱してるだけじゃ、ダメですよ」
「俺的には時間が稼げればいいんだよ」
「へぇ?」
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