ヤマジ君の…ヒミツ★
工藤聡史の言う事なんて、てんであてにならない。

だけど、ちょっとだけ信じてみようかな……そう思ったあたしはそっと口を開けた。


途端に、ミルキーはあたしの口の中に放り込まれた。



「甘い……」


初めて味わった失恋の味は……


しょっぱい涙の味と甘いミルキーの味が交じり合う、不思議なものだった。


そしてにっこり微笑む工藤聡史が魔法でもかけたのか、あたしの涙はほんとに少しずつ乾いていった。


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