【完】今夜も愛してあげる。
彼の顔を見つめていると、綺麗な顔がゆっくりと近づいてきた。
「―――俺を夢中にさせた責任、とってもらうよ」
お得意の低く甘い声で囁くと、顎を持ち上げてそっと口付けされる。
それは、媚薬のように私の体を熱くさせていく。
最初は軽く触れるくらいだったのが、舌が入ってきて奪うようなキスに変わった。
息をするのも忘れるほど夢中で求め合い、離れた頃には少し酸欠状態。
「もし子供ができても、俺を一番好きでいて欲しい」
「えー、まだ妊娠もしてないのに気が早いよ」
クスクスと笑う私の頬を包み込み、薄い唇から紡がれる甘い言葉。
「今夜も愛してあげる。」
何の感情もなかったお見合い相手は、最愛の夫になった。
【END】


