夢みたもの
「1つ、聞いてもいいですか?」

「何?」

「ユーリは・・・」


言いかけて・・・・言い淀んだ。



あたしが聞いても良い事なのか分からない。

ユーリが言いたがらないのに・・・聞いて良いの?



そう思いながらも、あたしは思い切って口を開いた。


「ユーリに何があったのか、教えて下さい」


その言葉に、崇さんは驚いた表情であたしを見た。

眼鏡の奥で、奥二重の目が僅かに見開かれているのが見える。

あたしは膝の上の両手を握り締めると、その手を見つめたまま、再び口を開いた。


「あたし・・・あたしの知ってるユーリは、明るくて、優しくて、笑われるかもしれないけど、小さかったあたしは『天使みたいだ』って思ってました。・・・なのに、・・・なのにどうしてですか!?声だって・・・あんなに綺麗な声だったのに。どうして・・・?」


一気にまくし立てたあたしは、息苦しくなって肩で大きく息をした。



「そうだね」


そんなあたしにティーカップを差し出すと、崇さんは淋しそうに微笑む。


「そっか・・・悠里は話してないんだね?」


あたしが小さく頷くと、崇さんは「そっか・・・」と呟いて小さく息を吐いた。



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