夢みたもの
逃げるなんて‥‥

どうしてそう思うんだろう?


首をかしげたあたしは、そのまま窓の外‥流れていく景色を見つめた。

でも、何処に向かっているのか分からない。

知らない街並になったのを確認した頃、心地良い眠気に包まれた。



「寝てていいよ」


航平が小さく笑う。


「着いたら起こしてあげるから」

「でも‥」

「大丈夫」


あたしの頭を肩に引き寄せると、航平は優しく微笑んだ。



「少し眠った方が良いよ」


「‥‥ありがと」


あたしはそう呟くと、眠気に身を任せて目を閉じた。




「‥‥?」


ふわふわして‥暖かい。

心地いい揺れ。


ふと、自分が何処に居るのか分からなくなる。

でも、この場所は凄く居心地が良くて安心する。


そう思った時。

遠くで声が聞こえた。



「‥‥ボランティア‥‥ですか‥?」


所々細切れに、知らない男の人の声。

それに応える声はすぐ近くから聞こえた。


「まぁ‥ちょっと知り合いが居て」

「へぇ‥そうなんですか?」

「‥‥」

「あ、もうすぐ着きますよ」


「‥‥!?」


その声に、あたしはハッとして目を開けた。




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